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刑務官はきつい?刑務官の日常を紹介

【刑務官の1日】

施設に隣接する官舎に居住している場合、制服を着て出勤します。歩いて5分かかるか
どうかですから、通勤ラッシュとは全く無縁の世界です。

刑務官の仕事は、朝の「職員点検」から始まります。 制服の乱れはないか、携帯すべき
「刑務官手帳」「携帯捕縄」「呼子笛」の「携帯3品」を持っているかなどを点検します。

朝の「職員点検」では、当日の勤務責任者から訓示・指示事項の伝達も行われます。

朝点検に出られず、しかも始業時間に間に合わなければ手続書(始末書)を書かされます。限られた人員配置で動く、刑務官の世界では、「遅刻厳禁」です。

※刑務官でなくても、社会人は「遅刻厳禁」ですね・・・。

 

刑務官は、交代制の勤務のため職員点検の後に、前夜の勤務者と、被収容者者の夜間
の生活態度などについて申し送りと確認をします。日中は、刑務所内にある、木工や金属工場や、印刷工場などに分かれて、作業につく被収容者の監督・指導につきます。

被収容者の行動は、法律にもとづいて、決められており、違反行為に対しては即座に対処します。作業中の不審な動きを見落とさないこと、他の刑務官と常に状況を確認し合うことなどが重要な点です。

作業での技術指導は専門の技官(法務技官)が教えます、刑務官は、作業内容や手順を
完全に把握して監視にあたります。また、被収容者が入る舎房と呼ばれる部屋を巡視して危険なものが持ちこまれていないかなどを、厳しく検査します。

 

その他にも、アルコール(お酒)や麻薬などの害について、被収容者に分かりやすく講義を行ったり、出所後の生活をはじめ、被収容者のあらゆる悩みに耳を傾けて、温かく相談に応じることも重要な仕事です。刑務官は、被収容者が、1日も早く罪を反省して、前向きな気持ちをもつように、全力で被収容者を支えることも大切な仕事です。

「開房点検」「閉房点検」

毎日、毎朝、被収容者が全員、無事に起床したのを確認する、朝の点検を「開房点検」と言います。この点検が終了して、被収容者は朝食を食べられます。

夕方、刑務作業を終えて、居室に被収容者の全員が戻ったのを確認する、夕方の点検を
「閉房点検」と言います、刑務官にとって重要な点検です。

「閉房点検」の結果は、幹部の刑務官を通して、所長(刑務所の最高責任者)に報告します。


①舎房担当の刑務官は「点検用意~!!」(←舎房内に聞こえるよう大声で号令)
②「点検用意」の号令を聞いた被収容者は、居室の扉に向かって整列して正座する。
③監督部長の刑務官は 「○○房!!」と、点検する番号の居室に号令をかける。
④号令をかけられた被収容者、「開房点検」では称呼番号を呼称、「閉房点検」では各自の被収容者番号を呼称する。
⑤監督部長は、手にしている「点検帳」を見て、被収容者の確認を行う、その時、監督部長は被収容者を観察して、健康状態や私的暴行を受けていないかの確認も併せて行う。
※この被収容者の「確認作業」・・・、監督部長の刑務官は、被収容者に悟られることなく確認を行う、まさに「超ベテラン刑務官」の仕事です。舎房内の被収容者を確認した監督部長は「○○房、○名」と言います。
⑥「開房点検」なら・・・「はい、おはよう」、「閉房点検」なら・・・「ご苦労さん」など、監督部長は舎房内の被収容者に声をかけます、声をかけられた被収容者・・・「開房点検」ならば「おはようございます!!」、「閉房点検」ならば「お疲れさまでした!!」と返答します。
⑦舎房担当の刑務官が「○○房、○名」と確認の再呼称します。
※「閉房点検」、居室の扉を開いた状態で行います、点検が終了した居室は、舎房担当の刑務官が居室の扉に鍵を掛けて施錠します、翌朝まで緊急事態を除いて、鍵が掛けられた居室の扉は開錠されません。

刑務官の食事事情

刑務官の場合、一度出勤すると、勤務が終了するまでは外に出ることができません。

サラリーマン、OLさんみたく、昼食を買いにコンビニへ行ったり、外食できないのです・・・。その代わりに、「職員食堂」があります。「官炊」or「ケータリング業者」が入っています。

「官炊」の場合、実際に調理をするのは被収容者です。もちろん、刑務官による戒護があります。包丁なども扱う作業ですから、当然、行状の良い被収容者にしか、調理作業に従事させません、いきなり暴れて包丁を振り回されたら大変なことです・・・。

1食の値段も400円程度とリーズナブルです。あらかじめ食券を購入して、朝のうちに予約しておきます。メニューは日替わり定食や麺類が中心です。「官炊」の職員食堂、免業日は定休日のため、免業日は外部から「仕出弁当」の出前となります。

ケータリング業者の場合は、普通の社員食堂や学食と同じです。一般的に「安い、マズイ」という感じのようです、弁当やカップラーメンなどを持参した刑務官は、待機室で食べます。

ただし、「非常ベル」が鳴った時・・・待機中の刑務官は、非常ベルが発報した場所に出動して、緊急対応を行わなくてはなりません・・・。

現場に出ている場合、待機時間(30分)中に食事を取ります。担当場所への往復時間・・・上司への勤務報告、トイレの時間を計算すると、実質15分程度で食べないとダメです。故に刑務官は早食いです(笑)

夜勤の夕食、平日は食堂を利用することができます。予約制です。16:00からの待機時間に食べます。

意外にも、夜勤は仕事量が多いです、夜勤していると腹が減ってきます。夜勤者の暗黙の了解として、小腹を満たすためのモノ(お菓子、ミニカップ麺、スープなど)を持参するというのがあります。そして、待機時間中や仮眠する前に食べます。

 

 「非常ベル」

刑務官が、刑務所内で発生した「異常事態」「緊急事態」を、保安本部に知らせる為に使用する「非常通報システム」です、現場に出ている刑務官が、被収容者同士の喧嘩や死傷事故の発生、刑務官への暴力行為があった場合など、工場・舎房・門衛所等にある「非常ボタン」を押すと、保安本部に異常or非常を知らせる「非常ベル」が鳴り響きます。

保安本部の監視盤に異常o非常が発生した場所が示され、待機中の刑務官が緊急対応で出動します。

【工場担当の刑務官】

工場担当の仕事は、保安警備・刑務作業・被収容者との人間関係に通じた、ベテラン刑務官が担当する職務です。

懲役刑で刑務所に服役する被収容者たちの生活は「工場単位」です、その工場を監督する担当の刑務官のことを、被収容者たちは「親父さん又は先生」と呼びます、学校で言うならば「担任の先生」と同じです。

一日の大半を「工場」で過ごす被収容者たちを指導監督する工場担当の刑務官は、被収容者が社会復帰できるよう厳しい刑務所の暮らしの中で、生活改善の指導や様々な相談事に対応します。

些細なことで被収容者同士の喧嘩騒ぎなどのトラブルでは、工場担当の刑務官は、厳しい親父さんとなります、ベテランの工場担当の刑務官曰く「連中、自分が監督している時間は喧嘩などのトラブルは絶対に起さない、休憩と報告連絡を兼ねて事務所に行った時、連中は喧嘩騒ぎを始めることが多いですね・・・」

工場担当の代務で入る、若手の刑務官にとって災難?かと思いますが、この経験を通じて、工場担当への大切な経験を積むことになります、再犯者や暴力団関係者が収容される「B級刑務所」と呼ばれる施設の工場では、「親父さん(工場担当)に迷惑をかけてはならない」と言う不文律があるようです・・・。

それだけ工場担当の刑務官は、被収容者と密接した更正に関して大切な職務を行っているのです。